カラコンユーザーの方って、
ふつうのコンタクトレンズよりも目に悪いんだろうなって思って、
使っている方も少なくないでしょう。
それはそうですね。
だって、ニュースでカラコンが取り上げられる時って、
たいてい、ネガティブな情報しか流れませんからね。
「カラコンで失明。眼障害が急増中!」みたいな感じです。
そうは言っても、
いまやメイク道具のひとつとして、
定着していますから、カラコンは外せないって方も多いでしょう。
できるだけ、眼に安全なカラコンを買いたいと思うのは自然です。
カラコンは買い替えることは出来ても、眼は買い替えることができませんからね。
では、安全なカラコンって、
いったいどういう基準で選んだらいいのでしょうか??
安全なカラコンの基準ってあるの??
ちょっと検索数を調べてみますと、
「カラコン 安全」っていうキーワードで検索している方が結構います。
それだけカラコンの安全性については、みなさん気にしているってことですね。
正直、このカラコンは安全だから大丈夫!っていうのはありません。
カラコンも、コンタクトレンズという大きな枠組みの中の商品ですから、
コンタクトレンズを使用する上での注意事項が、
そのままカラコンを安全に使うことに繋がるってことになります。
つまり、ユーザー側のルールを守る意識というのが大事なんですね。
どんな性能の良いレンズがあったとしても、
乱暴な使用方法であれば障害が起こる可能性が高いってことです。
ご存知の方も多いとは思いますが、
現在、国内で販売されているカラコンについては、
厚生労働省の認可が下りたものしか販売できません。
(個人輸入は除きますよ)
国の認可が下りたカラコンは、
製造国に関係なく販売することができます。
台湾、韓国、シンガポール、日本などなど、
カラコンは製造国のバリエーションが豊かです。
日本製だからって安心でしょうか?
韓国製は心配?台湾製は?
安いから心配?高いから安心?
ん???国が認可したなら全部安全なんじゃないか??
なんだかよくわからなくなってきた・・・・
こんな感じになってませんか?
カラコンを安全に使うためには、
まず、ユーザー側が使用上のルールを守るという条件が前提です。
その上で、どういったカラコンが安全性が高いのかを、
私の経験を元にして考えてみたいと思います。
※以下に関する内容は、私の個人的な意見であり、安全性などを保障するものではありませんのであらかじめご了承ください。
安全性が高そうなカラコンを選ぶなら
個人的な意見を述べる前に、
国の機関が発表しているカラコンの品質調査資料を見ておいてください。
↓↓↓
国民生活センターカラーコンタクトレンズの安全性(報道発表資料)
カラーコンタクトレンズの規格適合性に関する調査研究(厚生労働省特別研究事業)
両方とも膨大な量の資料ですので、
しっかり読むと相当時間がかかります・・・
国民生活センターの発表資料では、
ジョンソン&ジョンソンのレンズがひいき目で扱われているような印象がありまして、
安全性の高そうなカラコンを選ぶなら・・・ジョンソン&ジョンソンって感じです。
他のメーカーからは不満の声が上がっていましたね。
この国民生活センターの発表後、厚労省の研究班がさらに詳しい調査をしました。
研究班の資料では、どのレンズが良いとか悪いとかはわからないようになっています。
ただ、調査した18製品中8製品においては色素が表面に露出している可能性が高いことが
指摘され、さらに2製品は色素が露出が疑われるとされています。
また、レンズの規格については、
国民生活センターでは、表示規格が実際とあっていない商品がいくつかあったのに対し、
研究班においては、試験をしたレンズの規格はすべて適合していました。
これは用いた測定装置に違いがあったためとされています。
私は後から調査を行った厚労省研究班が行った結果の方が正しいように思います。
こうした試験機関の違いでも結果に差がでますので、
これが良い、これが悪い、という判断はつけにくいですね。
ユーザーは、いちいち、こんな詳しい調査はできません。
ですので、ここからは、
単に「私がカラコンを買うならここを見て判断します」ってことで、
話をすすめていきます。
私がカラコンを買うならここを見て判断します。
長年、コンタクトレンズ業界にいますと、
ある程度のレンズスペックを見ただけでどんな性格のレンズかっていうのが
推測できます。
カラコンもコンタクトレンズの一種ですから、
きっと応用できるはずです。
私がカラコンを買うとして、
まず一番に注目してみるところは、
【含水率】
になります。
そう、水を含む率ですね。
38%なら「素材が62%で水分が38%のレンズ」
58%なら「素材が42%で水分が58%のレンズ」
ということになります。
含水率によって使われている素材がわかります。
38%あたりの含水率ですと、グループⅠのカテゴリーレンズ。
58%あたりの含水率ですと、グループⅣのカテゴリーレンズとなります。
(コンタクトレンズ4分類については、コンタクトレンズの性格を参照ください。)
カラコンに使用されている含水率38%の素材は、
ソフトレンズの元祖的な素材で、
有名どころでは「メダリストプラス」に採用されています。
1年くらい使える通年タイプのソフトレンズもこの素材が多いです。
悪く言うと、ちょっと昔の素材です。
一方、含水率58%の素材は、
ワンデータイプの使い捨てに良く採用されています。
「ワンデーアキュビュー」が代表的なレンズですね。
こちらの方が素材としては新しいものになります。
普通のコンタクトレンズにおいては、
グループⅠレンズ(シリコーンハイドロゲルを除く)よりも、
グループⅣレンズの方が主流になっています。
主流ということは、それだけ安全性の評価が高いということです。
よって、カラコンにおいてもグループⅣレンズがあるなら、
そのレンズはグループⅠレンズよりも安全性が高そうと判断します。
すなわち、
カラコンは【含水率】を見て選ぶ!
という結論です。
ただ、グループⅣレンズのカラコンは数が少ないのが欠点です。
そのため自分の気に入ったカラーがないかもしれません。
今後はこのグループⅣレンズが”ある理由”から増えてくると思われますので、
新製品などはチェックしてみてくださいね。
で・・・ある理由って何?
またの機会にお話しします。
以上、参考になれば幸いです。
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