ハードレンズの「ずれ」というのはよくあります。
ハードレンズは黒目よりも直径が小さく、まばたきによって上下に動きます。ソフトレンズみたいに黒目を覆っておらず、素材も固いので、もともとずれやすいという傾向があります。ハードレンズユーザーもそのあたりのことは、織り込み済みというか当たり前って感じですので、自分なりにずれた場合の対処をしています。
ただ、いつもよりも「ずれる頻度が多い」とか、「レンズがぜんぜん目に入らない」とか、こういった時には注意が必要です。
「ずれる頻度が多い」という場合ですが、レンズそのものの変形やレンズ表面のひどい汚れが疑われます。また、目に何らかの症状が出ている場合、例えば、メヤニが多い、カユミがあると言った場合は、ソフトレンズ編でも触れたように目に炎症が起きている場合があります。ハードレンズではソフトレンズほどまぶたの炎症は起きない傾向にありますが、花粉症などアレルギーをお持ちの方ですと起きることがあります。症状が治まるまでは、しばらくレンズ装用は中止されることをおすすめします。
「レンズがぜんぜん目に入らない」というのは、ずばり!【レンズそのものが反転している】可能性が高いです。レンズが裏返しになってしまっているなんて、ユーザーさんは想像すらできません。いつ裏返しになったのか見当もつかない方が多いです。
原因としては、いくつかありますが、洗浄方法において、人差し指と親指でつまむような感じで洗浄している方は、レンズが反転しやすくなります。これはレンズに対して上下2方向からの圧力しかかからないので、ちょっとつまみ加減が強いといつのまにか反転してしまっているということがあります。対処方法としては、3本指洗浄(人差し指、親指、中指)に変更することで力を分散させ、反転を防ぐことができます。また、一部のメーカーは、ソフトレンズの洗浄方法と同じ様に手のひら洗浄を推奨しているところもあります。洗浄時に使用する指の使い方によって、レンズ反転を予防することができますので、試してみてください。
また、かなり細かいことではありますが、レンズを指でつまんだまま、レンズケースの開閉をすると、レンズ反転や破損の原因となることが多いようですのでお気をつけください。
反転してしまったレンズは、もとに戻したとしてもレンズのカーブが変わってしまっていることが多いので、再使用はおすすめできません。どうしても未練がある・・・っていう方は、眼科やコンタクトレンズ店で確認してもらってください。ハードレンズのカーブを測る機械がありますので、それでカーブが変わっているかどうかは確認できます。ただし、元のレンズのデータが無いとカーブが変わっているかどうかの判断ができないので、できれば購入元で確認してもらった方が良いと思います。施設によってはそういった機械を置いていないところもありますので、事前に問い合わせてみた方がいいでしょう。ただ、運よくカーブの変形がなかったとしても、レンズの新規をすすめられることは覚悟しておいた方がよいかもしれませんね^^;
以上、
参考になれば幸いです。
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