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性能が良いレンズに変えたのに調子が悪いのはなぜ??ハード編

ハードコンタクトレンズ

今までよりも性能の良いコンタクトレンズに変えたのに調子が悪い・・・。こういった経験をお持ちの方って結構多いのではないでしょうか?

新製品が出たので、今までよりも酸素を通す量が多くて眼に負担が軽いからって勧められて買ったけど、今までのレンズの方が調子が良かった・・・なぜだろう?

こういった話は実に良くあります。

調子の悪さの種類にもよりますが、ここでは、もともと眼のアレルギーとか眼障害がないという前提で話を進めていきます。訴える調子の悪さの内容としては、異物感、乾燥や汚れというのが多いようです。

原因は「レンズが新品だから。」

異物感は、今までとまったく同じ規格で全く同じ商品であっても起こりえます。この原因としては、【レンズが新品だから。】というのが挙げられます。

えっ?!そんな理由??って思う方もいらっしゃるとは思いますが、わりとよくあるのです。例えとしては、新しい革靴を買った場合に最初の履き心地はどうでしょうか?今までと全く同じ革靴を買ったとしても、恐らく今までのものよりは履き心地が悪いと思います。それとほぼ同じ現象がハードレンズでもありうるということです。

ハードレンズはその名前の通り、固い材質で出来ています。交換時期としては2~3年と言われていますが、毎日使っていると角膜形状に沿って微妙に変形していきます。ご自身の角膜にとってちょうど良い変形が、履きなれた革靴のようなしっくり感を生んでいるのです。

レンズが自分用にちょっとカスタマイズされているんですね^^

よって、レンズ規格が全く同じレンズであっても異物感を生じてしまう事があるんです。では、それ以外で考えられる原因は何でしょうか?

いくつか挙げてみますね。

  • レンズサイズ(レンズ直径)がこれまでよりも大きくなった、もしくは小さくなった。
  • レンズのカーブが変わった。
  • レンズデザインがあってない。
  • レンズ素材との相性が悪い。

といったものです。では一つずつ詳しく説明していきます。

レンズサイズの問題

まずは、レンズサイズの問題です。ここ最近のハードレンズは総じて直径が大きい傾向にあります。これはレンズデザインが従来の球面設計デザインから、収差の少ない非球面デザインへと変化してきているからです。収差(しゅうさ)というのは「にじみ」「ぼやけ」の類をいいます。

非球面デザインのレンズは光学的にどうしても少し大きくしないといけない設計が多いので、直径の大きいレンズが多くなっています。これまでよりも大きい直径になると、今まで当たっていなかった箇所へレンズが当たったりしますので必然的に異物感が生じてしまいます。

また、逆に小さい直径の場合は、角膜上のレンズの安定位置にもよりますが、やや角膜の下方向に安定している場合、上まぶたが12時方向のレンズエッジの部分をまばたきする毎に乗り越えるようだと、その都度、異物感を感じやすくなります。

レンズのカーブが変わった

レンズカーブの変更については、前後のカーブを入れてみて装用感などを確かめるというのが一般的ですが、自覚症状と眼科医のフィッテング評価が必ずしも一致しない場合がありますので、ここは難しいところです。

レンズの周辺デザインやレンズサイズの影響で、同じカーブでも同じフィッティングを得られないケースがあります。こうなると、眼科医と共同して、手探りでより良いフィッティング見つけていく作業となります。

レンズデザインがあっていない

「レンズデザインがあっていない」についてですが、ここでいうレンズデザインというのは厳密に言うとレンズの周辺部分にべベルという部位があるのですが、そのデザインが合っていない場合をいいます。このべベルにはメーカーそれぞれ特徴があります。

角度が浅いものとか急なものとか、べベルが立っている、寝ているという表現を用いたりします。この角度や幅によって角膜への接触具合が変わってきます。レンズの安定や動きは、1mm以下のべベルデザインによって左右されます。

いくらレンズのカーブを変えてもしっくりこない場合に、このべベルデザインが影響していることがあります。同じレンズでこのデザインだけを変更することはできないので、たいていはメーカーを変えて合わせてみるという流れになることが多いと思います。

レンズ素材との相性が悪い

最後に、「レンズ素材との相性が悪い」についてですが、酸素をあまり通さないレンズから酸素をよく通すレンズに変えたらレンズがよくくもるようになった・・・。こういった事をよく耳にします。

酸素をよく通すレンズであっても表面処理を施してあるレンズについては少しくもりにくい傾向にあります。特に最近は化粧品の性能も良くなり、アイメイクの派手さも加わって、化粧品が原因でレンズがくもるという方が増えています。

涙の中に化粧品の成分が溶けていたりすると、レンズ表面に油膜を張ってしまい、何回洗って入れてもくもりが取れないっていうことがあります。また、ハンドクリーム系のものがレンズについてしまうと、これまた厄介な汚れとなります。とても落ちにくい汚れです。

こうした事例が多いためか、アルコール成分が配合された洗浄液が出てきています。シード社から発売されているジェルクリンという商品はイソプロピルアルコールが配合されており、こうした汚れを分解する能力があります。

化粧品汚れが気になる方は試してはいかがでしょうか?その他にも調子が悪くなる要因というのはいくつかありますが、代表的な例を今回あげてみました。

以上、参考になれば幸いです。

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