シリコンのコンタクトに変えたら目が充血?!

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これまで使っていたコンタクトが、従来型の素材(HEMA素材)で、最近シリコンのコンタクトに変更している人が多いのでシリコンタイプに変えてみたって方、いらっしゃいません??

実際、シリコン素材のほうが、酸素透過性が高く乾燥も少ないので目にとって良いのは事実です。ところが、従来素材からシリコン素材へ変更された方の中には、逆に調子を崩す方がたまにいらっしゃいます。さて、何で性能が良くなっているのに調子悪くなってしまうのでしょうか?。

以下に挙げる原因は、あくまでも可能性です。参考程度にとどめておいてください。

シリコン素材が合わない(従来素材)

これは相性っていえば、それまでなのですが、素材が合わないということはあります。

シリコン素材は、従来素材(HEMA)と比べると全体的に硬い傾向にあります。素材の柔らかさを表す指標に「Mpa」(モジュラス、弾性率(ヤング率))というものがありまして、各メーカーのサイトには、この数値を掲載しているところもあります。数値が小さいほうがレンズが柔らかいということになります。例を挙げますと、レンズAの数値が「0.5Mpa」。レンズBの数値が「1.0Mpa」だとすると、数値の小さい0.5のレンズAのほうが、レンズBよりも素材が柔らかいということになります。

私の知識が間違っていなければ、現在、もっとも柔らかいレンズは、ワンデーアキュビューモイストや2wアキュビューに採用されている「etafilconA」という素材。ジョンソン&ジョンソンのサイトで掲載されている文献から引用すると、etafilconAのモジュラスは「0.26Mpa」。アキュビューオアシスに採用されてるシリコン素材(senofiliconA)では「0.68Mpa」。よって、etafiliconAのほうが柔らかい素材となります。

こうした素材の特性により、硬いレンズは柔らかいレンズと比べると、物理的な影響を角膜や結膜に与えやすくなり、それが全体的なストレスとなって結果的に「合わない」という状態になるのではないかと思われます。

シリコン素材が合わない(世代別シリコン)

同じシリコンの中でも、硬い柔らかいがあります。

シリコーンハイドロゲル素材は、新しいレンズが発売されるたびに進化しています。初期のシリコンレンズは第一世代と呼ばれていますが、今はあまり見かけなくなりました。残っているレンズとしては「エアオプティクスEXアクア」というレンズがまだ根強く販売されています。第二世代は、2Wエアオプティクス、アキュビューオアシスが挙げられます。そして、第三世代として、メニコン2Wプレミオ、クーパービジョンバイオフィニティやワンデーのシリコンレンズはほとんどが該当します。

世代が変わるにつれて、含水率(水分の含有量)が増えたり、レンズ表面に水分を保持するようなテクノロジーが付加され、酸素を通す量を確保しつつ、装用感も良くする工夫がなされてきています。徐々にレンズは柔らかくなってきており、目にストレスがかからないよう、摩擦を減らす方向でレンズが開発されてきています。

シリコンレンズの中でも、第三世代以降の柔らかいレンズを選択すると、比較的、合いやすいのではないかと思います。ただし、レンズデザインやカーブの要素は非常に重要で、レンズのモジュラスだけで、合う合わないが決定されるものではありませんので、その見極めはプロの知識が必要となるでしょう。

ちなみにアキュビューオアシスは第二世代レンズではありますが、レンズ表面の摩擦を限りなく少なくする技術が採用されており、第三世代レンズとそれほど変わりないパフォーマンス性です。

シリコン素材合わない場合の対処法

もっとも簡単な方法は、もとの調子のよかったレンズに戻すことです。

その他としては、前述したレンズのBC(ベースカーブ)の変更やレンズサイズの変更、他のシリコンレンズへの変更などが挙げられます。ただ、BCのラインナップは、大体が1商品につき1カーブです。なので、レンズのカーブを変更したかったら、レンズそのもののブランドを変える必要があります。

変える手がかりとしては、使っていた元のレンズに規格が近いレンズに変更したり、比較的柔らかめのレンズを選択することで、調子が向上する可能性があります。正直、何が原因かというがはっきりしませんので、やってみないとわからないというのが本音です。

遭遇した症例

ある中年男性。これまでボシュロム66トーリックを10年以上お使い。特に調子は悪くないが、シリコン素材のレンズのほうが目に良いと思って、今回クーパービジョンのバイオフィニティトーリックへ変更。2週間後、装着直後に違和感があり、右目だけ充血が出るが、しばらくすると消失する。その後は特に問題ないのだが、朝入れるときだけそんな感じになる。

眼科医の所見では、全体的に涙が少ない傾向、角膜周辺の白目部分にレンズの圧迫痕が認められる。レンズの張り付きが充血原因と思われる。角膜には傷はないといわれたとのこと。点眼加療にて様子見とのこと。眼科医からは、相性の問題もあるから前のレンズに戻してみてもよいのではないかと提案されたらしい。

最終的に、もとの66TCへ戻すことになった。戻してからは問題ない様子。

考えられる原因

  • 比較的柔らかめのバイオフィニティであるが66TCより硬いため影響が出た。(いわゆる相性)
  • 朝、十分な涙液量が出てない状態で装用するためレンズが張り付いた状態になる。点眼後装用がベターか?
  • 形状保持性がバイオフィニティのほうが高い。デザインにもよるが結果的に白目部分への圧迫が充血を導いた。

これだという原因ははっきりしていないが、経験上、調子が芳しくない場合、柔らかめのレンズへ変更することで解消するケースが多い。柔らかめのレンズに慣れているユーザーが、硬めのレンズへ変更した場合に異物感は感じやすくなる。極端な例でいえば、ソフトからハードに変更した場合の異物感は耐え難いものがあるが、逆にハードからソフトに変更した場合はそうはならない。ジョンソン&ジョンソン系のレンズは比較的柔らかめのレンズで、他のメーカーへ変更すると調子が悪くなることがある。モジュラスが大きな原因になっているものと思われる。

以上、参考になれば幸いです。

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