ジョンソン&ジョンソンといえば、
アキュビューブランドです。
いっそ、会社名もアキュビューにした方がいいんじゃないかって思いますが、
大きなお世話ですね・・・
さて、ワンデーアキュビューは一日使い捨ての元祖的なレンズですが、
その後に発売されたワンデーアキュビューモイストとよく比較されますね。
今回は両者の違いをご説明します。
レンズ規格は全部同じだけど・・・
まずは、基本スペックからご説明しましょう。
【ワンデーアキュビュー】
グループⅣ 含水率58% 中心厚 0.084mm DK28 DK/L 33.3
【ワンデーアキュビューモイスト】
グループⅣ 含水率58% 中心厚 0.084mm DK28 DK/L 33.3
はい。
ご覧のとおりレンズ規格は全く同じです。
DKというのは酸素透過係数を表し、DK/Lは酸素透過率を表します。
つまり、どれだけ酸素をレンズが通すかっていう指標のひとつです。
数字が大きくなればなるほど目にとって負担が軽いってことになります。
ちなみに一般的な素材の中で、アキュビューのこの数値は優秀な部類に入ります。
でも、これも全く同じです。
レンズの規格がすべて同じなら性能差はないってこと??
じゃあ、何が違うのさ??
何が違うんでしょう・・・・
レンズの保存液に違いがあるって聞いたけど・・・
個人的にいろいろと検索してみますと、
「普通のワンデーアキュビューとワンデーアキュビューモイストとの違いは
保存液にうるおい成分が入っているか入ってないかの違いでレンズは同じです。」
的な記載が多く見受けられます。
これは半分正解です。
レンズを保存している液体の中に【PVP(ポリビニルピロリドン)】という
保湿成分が含まれています。
この成分に浸されたレンズは表面上の保湿力を高めることができ、
乾燥を軽減させる効果があります。
でも、違いは保存液だけではないんですよ。
これにはラクリオンテクノロジーっていう技術が関係します。
ラクリオンテクノロジーって何だ??
ジョンソン&ジョンソンの公式サイトを見ますと、
ラクリオンテクノロジーの解説がされています。
ワンデー アキュビュー® モイスト® は、「保湿成分」が涙を引き寄せて保湿する独自技術で、つけた瞬間だけでなく、朝から夜まで自然にうるおって、快適なつけ心地が続きます。(アキュビュー公式サイト)
意外とあっさりなんですね・・・
独自技術ってところが「ラクリオンテクノロジー」です。
説明不足感いっぱいですので、「保存液だけが違う」っていう解釈されても
致し方ないような気はします。
決してメーカーの回し者ではありませんが、
ちょっと解説します。
ラクリオンテクノロジーというのは、
レンズ表面上にPVPという保湿成分をとどまらせるための仕掛けがされています。
いわば保湿成分を引っかけておくようなフックとでもいいましょうか?
そのフックにPVPをひっかけて、
保湿を持続させるという感じです。(表現がヘタすぎる・・・)
よって、保存液だけが違うというわけではなく、
レンズ表面上にも、うるおいを高めるような独自処理がされていますので、
規格は同じでも、うるおい性能は全く違うものとなります。
これは、特許にも関係しているらしく、
ワンデーアキュビューとワンデーアキュビューモイストでは、
こうした独自技術の関係で別々の特許がなされているようです。
特許が違うという事は、別の製品だという認識です。
ジョンソンさんも、もう少し詳しい説明を、
サイト上でもした方がいいように思いますが・・・いかがでしょうか?
迷ったらワンデーアキュビューモイストで。
ということで、
レンズのうるおい性能が違うってことがお分かり頂けたと思います。
ワンデーアキュビューモイストが発売されるにようになったのは、
初代ワンデーアキュビューの乾燥感が気になるという声があったからと聞きます。
その乾燥を改善する目的で商品化されたのがモイストです。
最初、北海道で試験的な販売がされたと記憶していますが、
やっぱり冬場の乾燥感の違いを判断したかったんでしょうね。
その後、全国へと波及していったようです。
ワンデーアキュビューモイストも発売されてもう10年たつようですね。
その間、眼に対する安全性において、かなりの高評価を得ています。
信頼性の高いレンズですから、これからもワンデー市場をけん引するでしょうね。
「乾燥なんて全然気にならない」って方は、
通常のワンデーアキュビューでも問題はないと思いますが、
コンタクトレンズ使用者の8割が乾燥が気になるというデータもありますので、
迷ったらワンデーアキュビューモイストを選択する方がいいでしょう。
以上、参考になれば幸いです。
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