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性能が良いレンズに変えたのに調子が悪いのはなぜ??ソフト編

ソフトコンタクトレンズ

ハードレンズに続き、ソフトレンズ編です。

ソフトレンズというと、もっぱら最近では使い捨てソフトレンズの事を指します。使い捨てではない1年使えるようなソフトレンズのことをコンベンショナルレンズもしくはトラディショナルレンズ(トラッド)と呼んだりもします。

通年タイプとか常用タイプとかわかりやすいように言い換えているところも多いですね。このタイプは段々と市場が縮小しています。もはやレンズ性能は使い捨ての方が上で、唯一勝っているところは価格ぐらいでしょうか。いずれなくなっていくでしょうね・・・

さて、本題です。

ソフトレンズでの種類変更による調子の悪さについてですが、市場ではほとんどが使い捨てレンズのユーザーとなっているので、使い捨てレンズに絞ってお話しします。

ご存知のように、使い捨てレンズは2週間交換と1日交換との大きく2種類に分かれます。ときどき1ヶ月タイプとかっていうのもありますが、概ねこの2種類です。この中で種類変更をして調子が悪くなる方が時々出てきます。

『同じ規格なのに、種類を変えたら調子が悪くなった・・・』

この原因について個人的な見解も含めてご説明します。

素材が変わると調子を崩しやすい?

よく耳にするのが、

通常素材(ハイドロゲル)⇒シリコン素材(シリコンハイドロゲル)への変更をした場合に調子の悪さを訴える方です。乾燥に強いといわれるシリコン素材の方が乾燥するという内容です。

なぜなのか?

これにはレンズの柔軟性が大きく係っているのではないかと思います。ソフトレンズは水分を含む柔らかい素材で出来ています。これは通常素材でもシリコン素材でも含む率は違えど必ず含んでいます。(昔、ソフィーナっていう非含水ソフトレンズがありましたがこれは例外)しかしながら、同じソフトレンズでもその柔軟性がレンズそれぞれによって異なってきます。

これを弾性係数とかヤング率とかモジュラスとかいろいろな呼び方がありますが、レンズの柔軟性を表す評価基準というものがあります(ここではモジュラスという言い方で進めます)。この数値というのはパンフレットなどでは公表されていないことが多いようですが、海外のサイトとかで見つけることはできます。

では、ちょっと例を挙げてみましょう。

  • エアオプティクスEXアクア    モジュラス:1.5
  • アキュビューオアシス       モジュラス:0.72
  • ワンデーアキュビュートゥルーアイ モジュラス:0.71
  • ワンデーアキュビューモイスト   モジュラス:0.3

このモジュラスという値は、数値が大きいほど素材が固いということになります。ちなみにモジュラスの値が一番大きいのが、エアオプティクスEXアクアという1ヶ月交換型のシリコンレンズです。こちらのモジュラスが1.5です。ワンデーアキュビューモイストのモジュラスは0.3で、ソフトレンズの中でも、もっとも柔らかいレンズに位置します。

ワンデーアキュビューモイストは通常素材で、ワンデーアキュビュートゥルーアイはシリコン素材です。比較すると数値上は2倍くらいの違いがあります。トゥルーアイの方が固めのレンズっていうことです。

モイストからトゥルーアイに変更して不調を訴える方は、このモジュラスが影響している可能性があります。シリコン素材自体にアレルギーのある方もいらっしゃるようですが、素材の柔軟性によって調子の良し悪しに影響を及ぼしていることがあります。

上記にあった、「乾燥に強いといわれるシリコン素材の方が乾燥する」というのは、ひょっとすると、本来の乾燥とは違い、レンズ素材のモジュラスからくる違和感自体を乾燥感として自覚しているのかもしれません。

こうした症状がある方は、やっぱり柔らかめの素材である通常素材を選択したほうがいいでしょう。2週間以上の交換型タイプでは同じシリコン素材でも商品によってモジュラスに違いがありますので、異物感を感じやすいなら、もう少し柔らかめのシリコンレンズを選択してみるのもひとつの方法です。

上の値を参考にするなら、エアオプティクスEXアクアで違和感を感じるなら、アキュビューオアシスを試してみるっていう感じです。レンズ性能が優れているからといって、それが快適性につながるかというと、必ずしもそうではないことがあります。

つまるところ「使ってみないとわからない」というのが実際のところです。概ね、通常素材よりもシリコン素材の方が乾燥しにくい傾向にあることは間違いないですので、乾燥で困っている方がシリコン素材を試すという方向性は合っていると思います。

種類を変更することに不安があるという人もいると思いますが、シリコン素材へ変えたとしても、調子が悪い方よりも調子の良い方のほうが多いので、まずは試してみるっていうスタンスで望んでみてはいかがでしょうか?でないと、ずっと昔のレンズを使い続けていくことになりますので、それはそれで心配になってきますからね^^

もっと早くに変えておけばよかった~ていう声、案外ありますから・・・

以上、参考になれば幸いです。

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